門奈さんのバンドネオンが歌う「鳥の歌」

先日、アストロリコの仲間でもあり、私の旧知の先輩格になるけど友達である音登夢さん(木村政雄・直子夫妻が主宰するユニットで、命名は二人の息子の名前をドッキングさせた俳優の常田富士男氏による)の演奏会に裏方としてお手伝いした。この日は、ゲストとしてバンドネオンの門奈さんが出演。
門奈さんは、根っからのタンゲーロ(タンゴマン)だけど、比類のない音楽性を持っている方。指揮者の井上道義氏も共演した感想を「数少ない本物の一人」と絶賛。
そんな門奈さんは、滅多に演奏する機会がないクラシック音楽に対しては「どう弾いていいか、わからん!」などと言っているのに、いざ、ステージで演奏すると「どこが、わからんのや!」と言いたくなるほど、自分の物にしてしまって、「いっちょあり~~」ってな具合にまんまと料理してしまっているから、悔しいったらありゃしない(ご本人は、それでもまだ納得がいっていないみたいだけど、もう充分ごちそうさまです。)
この間はタンゴ以外にカザルスの名演で知られる「鳥の歌」を音登夢と共演した。そのメロディーのお料理の仕方ったら、、、
カザルスは天国で聴きながら「彼が自分と同じ世代のチェリストでなくて良かった~~」と思っていることだろう。また「彼と共演してみたかった」とも感じているだろう。持って生まれた歌心なのか、門奈節は本当に凄い! 編曲を担当した山口良介氏が門奈さんの演奏を目の当たりにして「こう生きよ!」と言われた気がする、と実に見事な表現をされていた。

後述になってしまったが、音登夢のメンバーそれぞれの技量と人間性の温かみがコンサート会場の空間を包み込んだ素敵な演奏会だったと思う。どうも、近頃、「人の温もりを感じる心のこもったもの」が欠乏気味で、演奏会にも同じことが言える傾向のなか、上質の心を感じた演奏会に満足。
特筆すべきは木村夫妻が演奏したコダーイの二重奏も圧巻だった。アンサンブルの完成度、そして、自分たちの音楽に引き込む吸引力。こんな人たちが、自分の近くにいるなんて光栄なことだ!
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